第12章 期末テスト
相「瀬呂と組ませたのは、“信じる”ことを覚えさせたかったからだ。あいつは、いつも無意識に1人で背負い込む。誰かに頼ることが、何より苦手だった」
緑「……」
相「瀬呂は、ああ見えて仲間を支えるのが得意なタイプだ。遠距離の援護もできるし、間合いの調整も上手い。……1人じゃなく、2人なら勝てるっていう経験が、あいつには必要だった」
麗「……そっか」
相「そして相手がエクトプラズムなのは――」
リ「“数”と“包囲”が相手なら、独りで何とかしようとしても、絶対に勝てないからね」
相「そういうことだ」
その言葉に、デクもお茶子も、静かに頷いた。
緑「……だからこそ、“2人で”勝たせたかったんですね」
相「……ああ」
しばしの沈黙の後、相澤がふっと目を細めた。
相「だがまさか、“あの場面”で、あいつが本気で“繋がってれば届く”なんて無茶をやるとは思わなかったがな」
リ「よく言うよ」
リ(……想定外でも、あの子の成長を疑ったことはないんだろう?)
相「……」
そこに確かにあったのは――
師としての誇りと、わずかな驚き。
静まり返ったモニタールームに、再び映し出されると瀬呂の勝利の瞬間。
その姿は、仲間と共に在る強さを、はっきりと物語っていた。
こうして残り全員も実技試験が終了した。
自分の弱さを知り、一歩進んだ人。
ヒーローに必要なものを教えられた人。
高い壁に阻まれた人。
自分の無力さを知った人。
新たな目標に向けて進む人。
悲喜こもごもの中、期末試験は全て終了した。