• テキストサイズ

キバナさん 男娼を買う

第6章 首輪








 そんなことを考えていると、
 家主が立ち上がって、鎖を引かれた。
 家主が鎖を緩めて長くしていく。

 「ほら、こっちに来い。」

 思ったより鎖が長い。
 3mくらいあるだろうか。
 1m単位で金具があるのを見る限り、
 長さの調節は簡単そうだ。

 「申し訳ございません。
  ギプスがありますので、四つん這いは…」

 「そこまでしなくていい。
  ちゃんと立って、歩いてこい。」

 ぐ、と鎖を引かれて立ち上がった。
 首輪をつけてリードを付けてる癖に、
 人間扱いされている。本当に変な人だ。

 「ったく。物事には道理ってもんがあるんだよ。
  シメるとこと、シメないとこ。覚えろバカ。」

 「申し訳…ございません。」

 後ろをついて行くと、
 行ったことのない部屋に連れていかれる。
 このまま亀甲縛りだったらどうしようか。
 傷に紐が食いこんで、絶対痛い。

 「…行くのはオレさまの寝室だから。」

 そんな考えを察してか、家主がドアを開ける。
 ふわふわのベッドと、
 机、椅子、棚、クローゼット。
 色んなところにドラゴンがあしらわれている。
 …この人らしい。

 「お前はこっち。」

 そのベッド脇の床に
 簡易的なマットレスと毛布が敷かれている。
 僕はこっち…?、どういう、こと?
 ここで抱くんじゃないのか?

 「ようやく理解したか?」

 家主がにやにやと笑いながら
 鎖を手で弄ぶ。

 「お前、うちで飼うから。」




/ 164ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp