第6章 首輪
「…………変な人。」
どうせ今日抱かれたら
またあの家に返されるのだろう。
今日病院でツケた分は、サービスしなきゃならない。
ギプスをはめたまま、騎乗位できるか
自信ないな。どうしようか。
「………今はいいや。」
瞼が重くなっていく。
携帯の画面を見ると、昼過ぎになっていた。
朝から何も食べていないけど、
お腹は全く空いていない。
頭がぐちゃぐちゃで、何も考えられない。
片手で掛け布団を引っ張って、
ベッドに潜り込む。
ベッドのシーツは使い古されて固いけど
そんなことどうでもいい。
今は寝てしまおう。
目が覚めたら、夢だったりして。
そんな幻想を抱きながら
目を閉じる。
すぐに、眠りに誘われた。
「……………。」