第1章 買う
「ごめんなさい、
30分後なら空くんですけど…」
「はぁ?」
「他の子なら空いてますよ、えぇっと…。」
「もういい。」
土曜夜は繁盛時なのか、
スマホで調べた好みの女は、
今すぐには来れないらしい。
待っている間に息子はだんだん下がっていき、
オレさまの気持ちも萎えた。
しかし、むらむらした性欲は
抑えられそうにない。
しょうがない。別の店で、
「?なんだこれ。」
変な広告をタップしてしまったらしく、
裸の男ばかりが写ったの店のページに飛ぶ。
……最悪だ。
若い男ばかりを取り扱っている店らしく、
小さい身体の男が、
上目遣いでこちらを見ていた。
「………。」
そのひとつに、
首輪を嵌めた少年が目に入った。
タップすると、首輪と手錠を嵌めて
虚ろげな目を向ける少年の写真が載っていた。
別に興味があるわけじゃない、でも。
「抜くくらいなら、どっちでもいいか。」
そのまま店の電話番号をスマホに入力する。
なんでもいい。とにかく欲を発散したい。
電話をすると、すぐに出張すると連絡が来た。
「おい。」
先程の部屋を開けると、
奴隷が女の服を着させていた。
「今から男が来る。それを捨てるついでに、
迎えに行ってこい。」