第4章 探す
「やめとけって。その客。」
「……。」
オレがそう言うと、少年は黙った。
……この話をするのも、何度目だろうか。
「……でも。
オプション、たくさん付けてくれるんです。」
「それで体壊したら元も子もねえよ。」
「……ですが…。」
「大体、客なんて、着拒して逃げればいいだろ。」
あの赤い線を2本付けてきてから、
毎回確認しているが、
傷が治りかける度に新しい傷を付けてくる。
種類はいろいろだ。打撲だったり、
みみず腫れだったり、
今回のような火傷だったり。
「……逃れられ…ないんです……。」
「は?」
「……なんでもありません。失礼いたします。」
少年が上の服を直して、
シャワールームに入っていく。
傷つける客について、詳しく聞いたことない。
断れません、なら分かる。
けど、『逃れられない』って、なんだ?