• テキストサイズ

キバナさん 男娼を買う

第4章 探す






 

 「水いるか?」

 「…平気です。」

 「飲んどけ。」

 そう言う少年に無理矢理
 ペットボトルを押し付けると、
 仕方なさそうに蓋を開けた。

 「ん、んっ…。 」

 ごきゅ、ごきゅと少年は
 小さい手でペットボトルを持って
 水を飲み干していく。
 持ちにくいからか、
 両手でペットボトルを持った。
 オレの手の…1回りも2回り違う。
 
 コイツの一つひとつの動作に
 未成年を抱いているんだな、という
 罪悪感と背徳感が湧き出る。
 次は手を出すのをやめようと思いつつ、
 またやってしまう。
 

 「んん……ぷは、」

 「うまいか?」

 「おいしいです。」

 もう一度口をつけて、残りを飲み干した。
 水なんてはした金だ。
 オレさまはウォーターサーバーの水しか
 飲まないけど。

 「ん…ごちそう、さまでした。」

 ぺこ、とオレにお辞儀して、
 ベッド脇の棚にペットボトルを置く。

 ヤってる時はあんあん喘ぐ癖に、
 ヤり終わると一気に冷めて、
 平常の少年が戻ってくる。

 男の性なのか、少年の性格かどうかは分からない。

 「掻き出して来い。
 まだ時間あんだろ。」

 「今日はこれで終わりですので、家でやります。」

 「いいからやってこい。リビングにいる。」

 「………。ありがとうございます。」

 少年がまた頭を下げて、
 ぺたぺたとシャワールームに入っていく。
 ……そういえば。



 「待て。」

 オレさまの静止に少年が振り向く。
 立ったままの少年の服をまた捲り上げると、
 また新しい傷がついていた。
 今度は…なんだこれ。丸い、火傷?
 ちょうど、小指のサイズの丸い火傷が、
 いくつか背中についている。
 それに触れると、少年が痛みで拳を強く握った。

 「ーーッ、触らないでください。…痛むんです。」

 「なんか前より酷くなってねえか?」

 「お伝えしてなかっただけで、
  毎回このくらいです。」

 「…あのさ。」


/ 164ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp