• テキストサイズ

キバナさん 男娼を買う

第3章 理由






 「こ、固定のお客様からです。
  もともと過激なプレイが好みの方で。」

 「背中NGなのに?」

 「服の上から…。」

 「やな客もいるんだな。」

 オレさまがそう言うと、
 少年がふるふると首を振った。
 
 「どんなお客様にも、サービスを提供する。
 そういう仕事ですから。」

 少年がふっと目を伏せた。
 ……お前さ、

「ドヤ顔で言うけど、
 全然褒められたことじゃねぇぞ?」

 「…………。」

 少年は自分の仕事をバカにされたのが
 嫌だったようで、
 むすり、と口を閉ざした。

「これでもテクニックには自信があります。
 新規のお客様より、固定のお客様が多いんです。
 僕はこの仕事1本で生きてます。」

「そういうのはフェラがもっと
 上手くなってから言えよ。」

「…………。精進します。」

 むすむすと怒りながら、
 口の周りの唾液を拭く。
 顎に伝うほどべとべとにしながらフェラするの、
 好きだけどな。

「それに、男より女のが良いし。」

「理解しているつもりです。
 お客様、普段は女性を相手しているでしょう。」

「なんだ、知ってんのか。」

「前から、そう感じていました。
 先程の玩具も、女性ものばかりです。」

「やっぱバレるもんなんだな。」

 オレさまが悪態をつくと、
 少年は、ええ、まあ、と首を傾げながら言った。
 ホモはホモの匂いを感じるとかそういうことか?


「でも、気にしていません。」

「金払うなら、か?」

「………、はい。」

 少年はこくりと頷く。
 前ならキレてたけど、今は違う。
 こんな小さな身体売って、金稼いで、借金返して、
 それで、毎日何してるかわかんねえ親抱えて…。

 とりあえず財布から、適当に札を出して
 少年に差し出した。


 「ほら、前回と、今回の分。」

 「本日はお詫びですので、結構です。
  それに…多いです。」

 「もらっとけ。チップだチップ。」

/ 164ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp