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キバナさん 男娼を買う

第3章 理由






 「…父親の借金は本当です。
  この仕事でお金返してます。」

 「年齢は?」

 「じゅ…12、です。」

 「わっか…。犯罪じゃねえか。」

 「申し訳ございません。」

 12って…うちのジムトレーナーよりも若い。
 すげえ良かったのに、もう抱けない……。
 …いや、抱くけど。

 「少し前に精通しました。
  すごい気持ちよくてびっくりです。」

 少年が口をもごもごとさせる。
 最近って…それまでは精通してないのに
 掘られてたってことか?
 そういや、毛も生えていなかった。
 …つまり、そういうことだ。

 「なんでこの仕事してんだよ。
  他にもあるだろ。」

 「1番儲かるんです。」

 「はあ。…お前なぁ。」

 「仰りたいことは分かります。
  でも、あともう少しで全部返せるんです…。」

 「600万のどこがもう少しなんだよ。」

 「…………。」

 オレさまが突っ込むと、少年は黙り込んだ。
 ぶつぶつと、そんなこと言ったって、と
 呟いている。


 「親は何してるんだ。」

 「…………。知りません。
  僕は昼夜援交してるし…。
  たまに家に帰っても、寝るだけです。」

 「24時間?すげえな。ヤりっぱなしか?」

 「あの。性行為だけじゃなくて、
  擬似デート希望のお客様も
  いらっしゃいます。」

 ヤりっぱなし、という言葉が鼻についたらしい。
 名刺に書いてあったはずです、と付け足した。

 「じゃあ、さっきの痕はデート、か?」

 「………。」

 「答えろよ。」

 オレさまが睨みつけると、
 少年の目が揺らぐ。

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