• テキストサイズ

キバナさん 男娼を買う

第3章 理由








 「つーわけで調べろ。」

 「いきなり来てなんなんですか、アナタは。」

 「マクロコスモスの情報網だったら
  いけると思ってな。」

 保険とか色やってるし。

 オリーヴが眉間に皺を寄せた。
 面倒くさそうにオレさまが書いたメモを
 眺めている。

 メモには、
 レイの名前と、電話番号が書かれていた。

 「この番号と名前だけで、
  特定したいと?」

 「ああ。出るか出ないかだけでも。」

 「もし断ったらどうするんです?」

 「ローズに直接聞く。」

 「………はぁ。」


 オリーヴがスケジュール帳を開く。
 中にはローズの予定がたくさん詰まっているのだろう
 ギロギロした目で手帳を睨みつけていた。


 「それではご迷惑がかかります。」

 「じゃあお前がやってくれ。」

 「……………。」


 重いため息の後に、オリーヴが
 スケジュール帳にオレさまのメモを挟む。


 「うちの顧客にいるかどうか、
  調べるだけですからね。」

 「頼んだぜ。」


 全く、と怒りをオレさまに向けつつも、
 やるしかないと踏んだらしい。
 しっし、と手で追い払われる。



 「話は終わりです。
  分かったら連絡します。」

 「おう。」


 手を振って秘書室を出る。
 これで何か分かればいいんだが。



/ 164ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp