第10章 露見
「なんだ、この床に直接置かれている布団は。」
「これは…。対等な扱いとは思えませんね。
1回キバナさんと話す必要がありそうです。」
「やっとやる気になってくれたか。」
がさがさと部屋中に音が響いていき、
棚が開いたり閉まったりする音がする。
せっかく片付けたのに。
「これ、マットレスです。
女性用にしては、かなり小さめです。」
「シーツも取り替えたばかりだな。」
「誰かがいるのは間違いありませんね。」
次々と秘密がバレていく。
キバナさま…この人達になんて
説明をするんだろう。
もし、そのままうやむやにされて、
捨てられたら…っ
ぎゅっと首輪を握る。
この首に巻かれているものは外したくない。
キバナさまの所有物でいたい……。
「見ろ。…首輪だ。」
「………。レースのチョーカーですね。
一応、一般的なものですが。」
「本当にそうだろうか。」
「怪しいところですが、
これ以上は何も収穫なさそうです。」
「まだ部屋はある。」
そう思っていると、
部屋の扉が開かれた。
大きな影が2つ、床に映る。
……来た。
「……なんですか。この薄暗い部屋は。」
「知らないのか?女性を抱くための部屋だぞ。」
「うわ…。悪趣味ですね。」
2種類の靴がベッドの下から見える。
どちらもスニーカーだ。
白い靴の横にはボールのロゴがついている。
「見ろ。オモチャだらけだ。」
「あからさま過ぎませんか?
全部出しっぱなしです。」
まだこの部屋の掃除は途中だった。
ローションや、ローターは全て棚に置かれたまま。
少しして、ヴヴヴ、と電子音がし始めた。
「ちゃんと動く。」
「よく触れますね。
どこの誰が使ったのか分からないものを…。」
うげ、ともう1人の男性がベッドに触れる。
ぎし、とベッドが鳴った。
「これもかなり使い古されてます。
ぞっとしますね。」
「毎日ワンナイトなんだ。
ベッドが多少壊れても仕方ないだろう。」
「はぁ…気分が悪くなってきました…。」