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泡沫の夢【呪術廻戦】

第2章 春


放課後の教室
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夕焼けが差し込む窓辺で、ゆうなと硝子が机をくっつけてまだまだおしゃべり中。硝子はタバコをくわえ、茶髪を揺らしながらにやにやしている。

「で? “夏油と任務で二人っきり”だったってやつ、詳しく。」
「も、もう硝子ちゃん……そういうんじゃ……」
「ほーん? でも顔、真っ赤だけど?」
「っ……ちょっとだけ、助けられた、だけ……」
「“だけ”でそんな顔すんなって。……あー、やば。こりゃ恋の匂いっすね〜、ゆうな?」

ゆうなが思わず机に突っ伏すと、硝子は楽しげにタバコの煙をふーっと吐き出す。
「でもさ、あのゆうなだけへの優しさ。夏油、いい男だよねぇ~。五条みたいにうるさくてバカじゃないし?」
「ちょ、ちょっと硝子ちゃん!」
「んー? 事実だろ?」
そんな和やか(?)な女子トークの最中――

「おーい、女子二人でなにイチャイチャしてんの?」
ドアがガラッと開き、五条悟が顔を出す。サングラスの奥の目をゆうなに向けていた。
「ゆうな、俺と一緒に入学したのに、なんで“傑と二人きりの任務”行ってんの?俺、聞いてないけど?」
「悟くん、それは任務だし…!」
「ねぇ五条、邪魔すんなって。私ら今、重大なガールズトーク中。」
硝子の冷ややかな目線に五条が一瞬だけ黙る。
けど、すぐに口元をにやりとさせて、ゆうなに顔を近づけた。
「で、ゆうな。“夏油くんって優しい”とか言ってたらしいじゃん?」
「そ、そんな言ってないし!!」
「俺には言ってくれないのにね〜。“悟くん優しい”って。」
「だ、だって……!」
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