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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第16章 ほんの少しのかけ間違い


気付けば凜桜も仕事がひと段落したものの、時間もだいぶ遅くなり、夕飯ほどには少し早いものの、いい時間になっていた。

「…住吉さん?」

少し声をかけるものの、しっかりと眠っていた住吉。そのままにして凜桜は台所に立てば、夕飯の支度をし始めた。

「…ン…」

ガタ…っという音がして凜桜はソファに視線をやれば住吉がゆっくりと体を起こしていた。

「…あ、起きましたか?」
「あぁ」
「夕飯の支度しようと思ったんですけど、食べれそうですか?」
「あぁ、食べる…」
「おかゆとかのがいいですかね…」
「凜桜は?」
「なんか、簡単にチキンライスか、オムライス位にしようかなって…」
「たまには俺もチキンライス食いたい…」
「わかりました!じゃぁ一緒に作りますね?」

そう笑いながら、凜桜は嬉しそうに二人分の材料を用意し始める。

「…悪かったな」
「はい?どうかしたんですか?」
「いや、仕事も中途半端にさせたしな…」
「そうでも無いですよ?案外自分さぼっちゃわないか心配だったんですけどね?」

くすくすと笑いながらも凜桜はキッチンに立つ。

「でも、助かった。」
「え?」
「青木社長との、ずらしてもらったおかげで体楽になった。」
「ならよかったです。たまには聞いてくださいね?」
「クス…強くなったもんだな」
「…そりゃ、住吉さんについて回るならまだまだ弱いですよ。もっとつよくなる必要はありますけど」
「そんなに強くならなくてもいい」
「…え?」
「楽しめてるか?」
「はい!」

そんな住吉の問いに凜桜は迷う事も無いままに即答していた。

「…そうか、それならいい」
「はい」

小さく笑いながらも凜桜は手早く作り上げて、一緒に食卓に並ぶのだった。
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