すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~
第15章 熱に浮かされて
「無理して倒れたらどうするんですかって言ってるんです。会社の為、それは重々解ってます。でも…・・住吉さんが倒れたら会社も私も困るんです!」
普段には恐らく見せる事の無い位の強めの口調に住吉は何も言えなくなりただその声を受け止めた。
「…少し休んでてください。コンビニで何か買ってきますから…」
「それなら自分で行く」
「聞いてました?さっきの話…」
「……ハァ…」
そういえば凜桜は有無を言わせない様に資料を取り上げてデスクに揃えて置けば鞄を持ってオフィスを出ようとする。出入り口にほど近い諒に『見張っててね?』と声をかけて、住吉が何か言葉を探すよりも先に、足音がドアの向こうに消えていく。
ーーー・・・そしてオフィスを後にして時期に凜桜はスマホを取り出した。
『もしもし、青木コーポレーション受付、井沢が承ります。』
「あ、いつもお世話になっております。SMYコーポレーションの大野と申します。」
『はい、お世話になっております。』
「本日13時より御社の青木社長と弊社の住吉の会議の件でご連絡させていただいたのですが、青木社長はお手隙でしょうか?」
『かしこまりました。少々お待ちくださいませ』
そうして一旦保留になる通話。しかし時期に通話はオンになる。
『お世話になります。青木です』
「お世話になっております。SMYコーポレーション住吉付き秘書の大野と申します。多忙中に大変申し訳ございません…」
『おー、大丈夫。どうかしました?』
「実は、本日13時の青木社長と住吉の会議を勝手ではあるんですが来週に変更していただけないかと…」
『んー、理由は?』
「すみません。住吉の体調不良で、勝手ではございますが、ぜひ了承いただければと存じます…」
『わかった。じゃぁ、来週の同じ水曜、時間も一緒で構わないか?』
「はい、その日であれば問題ございません…ありがとうございます」
『いやいや、連絡ありがとう』
そうして通話も切れた。