第14章 興味の渦

「シたいって言われて、シたら拒まれて？すっげぇ傷ついた」
「…はい…すみません…」
「…言えよ、そういう事は…」
「でも…いう機会無かったじゃないですか…」
「それでもだ、つか、慣れてるって思うだろ…」
「思いませんよ…」
「それは凜桜の考えなだけだろ」
「そうかもしれないですが…」

濡れた肌を直視できないでいる凜桜に住吉は声をかける。

「少し早いけど、出る。濡れるぞ？」
「…はい、退きます」
「ん、そうして」

ドクドクと煩いほどの鼓動を持ったまま住吉の出る通路を確保する凜桜。少し離れ、背中を向けたままタオルで拭いて服を着たのを確認した時だ。凜桜は住吉の背中にトンっと凭れた。

「…あのなぁ…凜桜」
「嬉しかったの…住吉さんに…キス……その…してもらって…」
「…ﾊｧ…」
「もっとって…ねだったの私なのに…」
「…もういいって」
「いやです…」
「凜桜？」
「…その…教えてほしいって言ったら…迷惑ですか？」
「…別に…？」

震える手を取り、住吉はくるりと体を反転させ、腰に腕を回せば引き寄せる。顎を持ち上げ、顔を上げさせれば触れるだけのキスを落とした。

「…ｯ…ﾝ…」

何度と角度を変えて離れては重ねていく住吉に応えれる凜桜。ゆっくりと離れれば薄く目を開けて住吉は問いかけた。

「…こっから先、だろ？」
「…ｺｸ…」
「つっても、抱かれた経験は多々あるみたいだし？」
「…そうなんですが…」
「ま、俺で良いなら？」

そういえばぐっと膝の下に手を入れ抱き上げた。突然のことでパニックになりかけた凜桜。

「…重たい…！です！」
「もっと太れ」

そう言いながらもベッドに連れていかれた。