すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~
第14章 興味の渦
自宅に着けばいつも通りと言わんばかりに住吉は先に凜桜を入浴させる。住吉が先に帰宅すれば入るものの、この日みたく一緒に帰ればなおさらだった。
「…ハァ…たく…」
小さくため息を吐いてパソコンを開く。少しして凜桜は浴室から出てくるものの、それに気付かなかった住吉。冷蔵庫を開けて、凜桜は珍しくアルコールを取り出した。
「…お先です」
「おーって…飲むのか?」
「はい!」
「…クス…酔っぱらうぞ?」
「…だって…」
「ん?」
「さっき…その…」
「ん?…クス…キスっての?」
「…ッッ…」
「冗談」
「へ?」
「本気にした?」
「…ッそんな事…ないですよ!わかってました!」
「ふぅん…」
アルコールを持って冷蔵庫に向かえば凜桜はそっと戻す。
「…飲まねぇの?」
「要りません!」
「もしかして…」
パソコンを閉じグッとソファに抑え込む様に凜桜の上から距離を詰める住吉。
「…期待した?」
「してません!」
「アルコール、閉まったろ」
「…それは…明日に差し支えるかなって…」
「休みだけど?」
「…ッッ」
「してみるか?」
「冗談もいい加減に…ッン」
返事もそこそこに住吉はゆっくりと顔を近づけていきふわりと唇が重なっていく。
「…ン…」
ゆっくりと離れればニッと笑う住吉。
「…どう?もやもやの理由分かった?」
「…わか、りません…」
「そう?」
「…ッッ…住吉さん…」
「ん?」
「もう一回…したらわかるかもしれ、ないです…」
途切れ途切れに、消えそうな声で凜桜は住吉に伝えた。
「…聞こえねぇ」
「だか、ら…」
「何をしたいって?」
「…キス…もう一回したい…です…」
そういわれて住吉は凜桜の肩を掴んで角度を変えては重ねた。