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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第13章 後悔した食事会


「独り言って言ってもいいですか?」
「確認したら独り言じゃなくて聞いてくれって意味にならねぇか?」

不思議そうに思いながらも住吉は凜桜に問いかけた。そう聞かれながらも凜桜はどことなく迷い気味に、それでもしっかりとした口調で話し出す。

「…ほんとは…小宮さんとの食事会って…私セッティングするの嫌だった」
「…ほぅ?」
「社内イチかわいいって噂だし…胸だってあるし小柄で愛想もよくて、腰細いし、もう本当にモデルか何かの類ですか?って聞きたくなるくらいだし…」
「なんかだいぶ僻みがある気がするけど?」
「そうもなりますよ…」

俯き加減に凜桜は顔を下げるものの、続けて話をする。

「…確かに少しあざといとは思うけど、それでも見た目のかわいさがあればなんか得、っていうか…」
「そういう所は確かに見習った方がいいかもな?」
「…う…ッッ…」
「でも、なんで嫌だったわけ?」
「…それは…よく自分でも分かんないんです。ただ、もやもやして、それでいてなんか…仕事を終えてない住吉さんが一瞬でも時間作って…食事に行って…それも話なら大抵オフィスでするのに、…」
「だからそれは凜桜に免じてって言ったろ」
「…そうかもしれないんですけど…そのあとでほら、言ってくれたじゃないですか。私ならどこか行くかって言ってくれたって…」
「…あぁ、言ったな」
「…ほら…そういう所…」
「どういう所だよクスクス…」

帰り道の道中で二人は話をしている。あたりはさすがと言わんばかりに明るい電灯で照らされている。

「…んじゃ、その理由後で検証してみるか?」
「検証、ですか?」
「まぁ?」
「…って何するんですか?」
「キスの一つでもしてみればわかるんじゃねぇか?」
「…はい?」

住吉のひと言で凜桜の思考は一瞬フリーズするのだった。
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