すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~
第13章 後悔した食事会
「置いてくぞ?」
そういわれながらも凜桜を連れて住吉は一緒に帰宅をする。
「…それで?」
「え?」
「なんであんな遅くまで残ってたんだ?」
「いえ、その…」
「琥太郎や諒、千紘と違って凜桜はそこまで仕事詰まないだろ」
「…そうなんですけど…帰りにくくて…」
「は?なんで?」
「…それは…もし、ですね、小宮さんと一緒に住吉さんが帰宅していたら…とか…考えるとちょっといろいろと気まずいかなって…」
「俺そんなに簡単に家入れねぇよ」
「簡単に入れてくれたじゃないですか」
「…非常事態だっただろ」
「…の割に長居させてもらってますけど…」
「本っと口減らねぇな…」
そう笑って話しながらも住吉は凜桜に歩調を合わせて歩いていた。
「…住吉さんは優しいから…」
「俺だって優しい人間になりたいからね…」
「十分じゃないですか?」
「まぁ?なんつぅか…」
「あ、もしかして…」
「んぁ?」
「誰か好きな人出来たんですか?」
「は?」
突然の質問に凜桜の方に体を向ければ住吉は足を止めた。
「…どうしてそうなる」
「え?だって…優しくなりたいっていうから…」
「いやいや、人格者になりたいって話な?」
「私的には十分だと思いますけど…」
「そう?でもまだまだ足りねぇよ」
そう答える住吉。そう話す住吉に凜桜はじっと顔を見ながらも話しだした。
「…社内恋愛…禁止でしたっけ…」
「だから何を勘違いしてるか知らねぇけど…」
「小宮さんとは付き合わないんですよね…」
「あぁ。」
「でも体の関係はある、と」
「ねぇだろ。普通に考えて…」
「そっか…」
「……てか、」
「はい?」
「その確信が欲しかっただけならそう聞けよ。はじめから…」
そう答えればポンっと肩を叩いた住吉だった。