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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第7章 スピーカー越しの真実


♢ Side 住吉 ♢

どういうことだ…こんなこと、報告になかった。

いや…違う…

「報告できなかったのか…」

今すぐにでも切りたいほどの内容だ。恐らく悪意があれば捏造だろうとなんだろうと出来るはず。凜桜は、彼女はこうなるのが解っていたから事前に俺が渡したのと同じものを注文して…録音はしたものの、渡せないままに隠したのだろう…

だからと言って…

時折声とは違うガタガタした音…
加えて近くなる声…

俺の役に立ちたい…そう震える声で戦おうとする彼女の声…
捨てるだの、問題があるだの…川端はどの口で言ってやがる…俺の大事な社員を…弄ぶとは…いい度胸だ…

でも…それよりも…

『…ヒック……ック…ごめん…なさ…ッッ』

そう謝る彼女の声で録音は終わっていた。なんで俺は気づけなかった…?気づけなかったのか…それとも話を聞こうとしなかったのか…

彼女が言わないから…だけど…
琥太郎にも言われていたな…

大丈夫ですか?!凜桜ちゃん危なくないですか?!

って…

俺が守るべき社員に、守られてどうするんだ…ふざけてる…

今すぐにでも殴り込みに行きたいくらいだった。だけど…

まだ彼女に話を聞いていない。話したくないんだろう。だけど…それでも俺は聞かなくちゃならない。社長として…守る手を持って…

必要ない事はない…
重荷になっていることなんてない…
責任なら…俺がとる…

全部伝えなくては…
彼女は目の前で泣き崩れるだろうか…
それとも今更だと俺をなじるだろうか…

どちらでもいい…しっかりと終わりにしないと…


俺の気が収まらねぇよ…
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