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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第5章 捧ぐは、忠誠か…


そしてそれから1週間…全くと言っていいほど川端からの連絡はなかった。当然ながらの社交辞令だったのだろう。そう思った時だった。

「…メール?」

パソコンに新着メールを知らせるポップアップが表示される。

「…だれだろ…」

そう思いながらも開いてみればそこには『kawabata』の表示。
カチッとクリックすれば食事のお誘いだった。

「…あー、明日か…」

それを見て凜桜は住吉に話に行く。

「…代表?」
「どうかした?」
「あの、明日なんですけど…」
「ん」
「先週会食した川端社長からぜひ話をしてみたい、とお誘いがありまして…」
「あぁ、いいんじゃない?」
「・・・え?」
「いいんじゃない?何か問題でも?」
「いえ、明日なんですが…」
「急だな」
「先ほどメールが来まして…」
「何時から?」
「17時から、と…」
「分かった。少し早く上がって構わないから。帰りは直帰でいい。先方を待たせるなんてダサい事はするなよ?」
「はい。わかりました」

そうしてぺこりと頭を下げる凜桜。住吉の許可ももらい、川端に了承の返事をメールで入れる。

「…これで良し、と。」

場所はいたってシンプルなイタリアンだった。こうして凜桜は川端の手にかかろうとしていることに、住吉はもちろん、凜桜自身もその時には一切、つゆほどにも思っていなかったのだった。
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