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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第4章 思わぬコト


未だ話をしている凜桜に住吉は釘でも挿すかの様に声をかける。

「君は早く買い物に行きなさい」
「え、買い物?!」
「そうなんです。荷物を置いてすぐに行ってこいと…荷物があると大変だろうからって…」
「なんで買い物?!」
「火事でなくなったんだから仕方ないだろう。」
「なら俺、荷物持ちで行きます!」
「行かなくていい」
「でも荷物いっぱいになったら…」
「大丈夫、琥太郎、…ーー琥太郎!本当に大丈夫!」
「でもそれって決めるのは凜桜ちゃんでしょ?代表じゃなくないじゃないですか?」
「大丈夫!…」

そんなやり取りを琥太郎としている間に目配せをされて凜桜は事務所を出ると、買い物に向かっていく。

「…琥太郎くん…なんかかわいそうだな…」

そう呟くのもつかの間…言って半休をもらっているだけの凜桜だった。急いで服屋に向かい、インナー類、シャツ、小物…ほとんどをそろえていった。

「あれもこれもって言ってたら…遅くなっちゃった…」

急いで凜桜は事務所の階段を上っていく。予定よりも5分ほど遅れた。

「…すみません!おそくな…、ってって…あれ…」
「お帰り」
「あ、はい」
「…どうかしたか?てか、予想通りすごい量だな」
「それは…はい、そうです…所で琥太郎君と千紘君は?」
「仕事。商談だ」
「……真面目に仕事してる…」
「プ…クク…」

笑いだした住吉。それを見て凜桜は少しばかり顔を赤らめた。

「…すみません…」
「いやいや、大丈夫。てか、いつもこんなんよ。だろ?諒」
「ですよね」
「・・・なるほど…」
「で?」
「はい?…・・あ、すみません、コレ…おつりです。」
「そうじゃない」
「あ、レシート」
「それも違う。」
「……えっと…」
「仕事。」
「あ、はい!すぐに…!」

そう返事をして凜桜もまた荷物を別室に入れれば仕事に入っていくのだった。
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