すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~
第3章 ようこそ、俺の家に…
「……か、らだ…?」
「そ、」
そういえば座りなおす凜桜との距離を若干詰めた住吉は、じっと視線を外す事無く凜桜の視線を絡め取る。
「…からだって…その、…・・やっぱりそういう事、ですよね…」
「ん…?」
「あの…私…実は、シたことなくて…」
「…なんか勘違いしてねぇ?」
「…勘違いじゃないと思います……ッッ…」
そう言いながらもうつ向いたまま凜桜は顔を上げられなかった。
「…覚悟はいい?」
「…ッッ…はい…」
「んじゃ、毎日よろしくな?」
「毎日?!」
「そ、時々琥太郎も来るから」
「え?!3……」
「ん?」
「…ごめんなさい…私…それこそハードル高くて…」
「普通でいい」
「……あの…」
そこまで言われれば住吉はプッと噴き出した。
「…ごめん、さすがに意地悪すぎたな」
「…住吉さん?」
「『そっち』じゃない。掃除。」
「そ、うじ?」
「ん、掃除。」
「……え、っと…」
すくっと立ち上がれば住吉はキッチンに向かっていき、プシュッと缶ビールを開ければごくりと一口飲んだ。
「…毎日毎日、掃除」
「…それだけ…?」
「そ」
「はぁぁぁぁ…」
大きすぎるため息を吐いた凜桜はうなだれる様にしてぼすっと背中をソファの背もたれに沈めた。
「…なら…よかったです。」
「それとも、凜桜ちゃんが思ってる方の体がよかった?」
「…それは…ッッ」
「ごめん、セクハラだな、これ」
「……」
『風呂入ってくる』と伝えて住吉はキッチンを後にした。しかし時期に戻ってくると思い出したように話をしだす。
「…こっち、ここ寝室だから、ベッド使っていい」
「でも私使ったら住吉さんは…?」
「ソファで寝る」
「私がソファで大丈夫です!」
「うっさい、ベッドで寝ろ、いいな?」
そう言い残して凜桜の反論を聞くまでも無いままに浴室に入っていくのだった。