第15章 ❁花火大会 蜂楽 廻
「いたーい!!」
涙目になりながら頬を抑える廻くん。
さっき私がビンタしたからだ。
だって…
"ねぇ、もっかいエッチしたい…"
って言うんだもん!
さっきはその…流れでそうなったけど外でエッチなんて恥ずかしすぎる!!
「イテテ、なーんて冗談だよ!でも早く浴衣着て?そんなエッチな姿だったら誘われてるって勘違いしちゃうよ?」
『へっ!?…あっ!///』
廻くんの言葉で漸く自身の今の姿がどうなっているのか理解をした…
帯は外され、浴衣は完全にオープン状態だ。
ほぼ裸…
私は慌てて浴衣を着直した。
『えっ?これって…』
「ちょっとしょぼいけど…もっかい2人で花火見ない?」
そう言ってにこっと微笑む廻くんの手には手持ち花火が…
家に送ってくれる最中に自分の家に寄りたいと言う廻くん。
慌てて家の中に入っていけばものの数秒で家から飛び出してきて今に至る。
あまり花火を見れなかったから凄く嬉しかった。
こうして2人で手持ち花火をするのも初めて…
パチパチっと小さな音を立てて光る線香花火…
『あっ…落ちちゃった』
「へへ!俺の勝ち!」
『ううっ…お願い事はなに?』
嫌な予感がする…
ゴクリと唾を飲み込む。
「じゃーあ、俺のお願い事は…」
『ッ!//勿論!!来年も、再来年も!!』
"来年も一緒に花火大会に行くこと!"
___fin