第14章 温泉旅行 凪 誠士郎
「ねぇ、なんで悲しそうな顔するの?」
『えっ?そ、そんなことないよ!』
咄嗟に嘘をついた。
さっきの女の子凄く可愛かった。
突然スターになった凪くん。
きっとこれからもっと有名になるはず…
そしたら今の子みたいに可愛い女の子のファンも増える。
少し…いや、かなり不安になってしまったのだ。
少し話して、写真を撮っただけなのにあの子に嫉妬した。
なんとか平然を装ったつもりだったけど、そんなに顔に出てたかな…
「楽しくない?」
しょんぼりとした表情をする凪くん。
自分のせいで彼に悲しい顔をさせてしまった…
私のバカ…
『ッ!そ、そんなわけないじゃない!!』
「ッ!じゃあなんで泣いてるの?」
『へっ…』
凪くんの言葉で漸く自分が泣いているのに気がついた。
やっぱり凪くんに嘘つけないや…
『凪くん、あのね…』
私は全てを凪くんに話した。
ほんとはもっとイチャイチャしたかったこと
さっきの女の子にヤキモチを妬いてしまったことを…
『だから凪くんは悪くないの!!…ッわっ!凪く…んぅ///』
腕を引かれたと同時に凪くんにキスをされた。
突然のことにびっくりして離れようとするも…
『んっ…ンン…ふっ、ン…』
後頭部を抑えられていて離れることができない…
おまけに凪くんの舌は簡単に口内に入り込んできた。
そして逃げる舌を簡単に捕らえられて絡められる…
『ンっ…んっ…//』
「んっ…」
此処が廊下であるにも関わらず凪くんとの甘いキスは暫く続いた…