第13章 スーパーヒーロー 國神錬介
「ねぇ、君1人〜?なら俺らと回ろうぜ!!」
『待ち合わせしてるだけなんで!結構です!!』
「でももう30分くらい待ってるじゃん!相手来ないんじゃない〜?」
今日は地元のお祭り。
彼氏の錬くんと一緒に行くつもりだったのに、待ち合わせの時間になっても全然来ないのだ。
連絡をしても全然返ってこないし、既読すらついてない。
彼のことだから何かあれば必ず連絡をくれるはず。
きっとスマホを失くしたとかそんな理由で連絡が出来ないのかもしれない…
それなら待ち合わせの場所で大人しく待ってたほうがいいと思って彼を待ってた。
でも30分待っても現れない。
そろそろ帰ろうかと思った時に、この柄の悪い2人組に声をかけられたのだ。
『ッ!私のことは放っておいて下さい!…きゃっ!離して!!』
めんどくさそうになる前に逃げようとすれば突然手を掴まれ、人気のない場所へと引き摺り込まれたのだ。
周りは人は多いけど、逆に多すぎて私が引き摺り込まれたことすら気付かれない。
おまけにガヤガヤしていて私の声はかき消された…
まずい…
逃げなきゃ…