第1章 甘い朝 凪 誠士郎
「じゃあ起きる気出させてよ…」
彼の言葉に頭をフル回転させるもなかなか思いつかない。
食べ物で釣ろうにも、凪くんは食にそんなに興味もない。
何か買ってあげるにも高校生でおまけに一人暮らしをしているのでそこまで高額なものは買ってあげれないし…
"そんなに起きないなら誘惑してみたら?凪くんも男の子だし、意外とすんなり起きるかもよ!"
ちょうど昨日友達と話してたことを思い出した。
なかなか朝起きてくれない凪くんのこと友達に相談したのだ。
でもそんな大胆なこと出来るわけがない!
凪くんも部活で忙しいから部屋が隣同士でもエッチもまだ指で数えれるほどしかしていない。
自分から誘うなんてそんな恥ずかしいことできない…
だけど凪くんがどんな反応をするのか気にはなった。
エッチをする時は、普段見せない意外と肉食な部分を出す凪くんだから…
ほんの少しの興味…それが私にある行動をさせたのだ。
ちゅっと部屋に小さく響くリップ音
「ッ!///エマ…?」
『凪くん…起きて…?//』
誘惑なんてできないから初めて自分からキスをした。
私の行動に目を大きく見開き固まる凪くん
そんな彼を見ると私もだんだんと自分のした行動が恥ずかしくなっていく訳で…
『ッ!も、もう遅刻しちゃうから、先に行くよ!!…きゃっ!』
羞恥心に耐えられなくなった私は立ち上がり彼の部屋から出ようとした。
実際遅刻もしちゃうし…
でも何故か今見えている景色は…