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エゴな彼らと甘いお話【ブルロ短編R18】

第3章 お嬢の彼女 千切 豹馬


彼女のエマとは幼馴染で中学からは恋人同士となった。

お互い運動部ってこともあって忙しい日々を送っていたが、恋人として過ごす時間は大事にとっていた。

充実した日々だった。

あの日までは…

『そんなっ…』

「次壊れたら後はねぇって…」

『ッ…きっと大丈夫だよ!ほら、神は乗り越えられる試練しか与えないっていうじゃん!』

「…ッ!ああ、そうだな!」

エマの励ましの言葉はまだサッカーを諦めたくねぇ俺の背中を押してくれた。

まだ終わってねぇ…

もう一度走りたい…

エマに見せてやりたい、俺がサッカーで輝いてるとこを…

然し、現実は甘くはなかった。

『ッ!豹馬…』

「糞ッ…」

なんとか脚はサッカーが出来るまで回復はしたが、気持ちだけは完全に回復できなかった。

あの時のようにぶっ飛ばすことが出来ずにいた。

怖かった、もう一度膝を壊してサッカーが出来なくなったら?

俺にはサッカーしかねぇんだ…

違う…本当はエマが離れるんじゃねぇか…って思った。

エマは俺がサッカーしてる姿が1番カッコいいって言ってくれたからだ。

そんな想いが俺の脚に鎖をつけた…

そして俺は逃げた…


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