第3章 お嬢の彼女 千切 豹馬
「ねぇ、お嬢って彼女いんの?」
「たしかに!千切お前彼女いんの!?」
「げっ…」
U-20との試合後は、珍しくサッカー以外のことが話題にあがっていた。
まぁ家族とかが応援に来てたってのもあるが、意外と彼女が応援に来てた奴らが多く、そんで彼女がいるのかどうかの話題になったのだ。
「その反応はいる感じ?」
「非凡、どんな女なんだ?」
「ちぎりんの彼女気になるー!」
周りの視線に堪えれなく嘘を吐こうかとも思った、でもやっぱり…
「すげぇ真っ直ぐで、強くて、俺のこと支えてくれるヤツ」
エマの存在を嘘でも否定はしたくねぇんだ。