第2章 カノジョ 乙夜 影汰
『熱はないか…でも顔が赤い…しんどくない?』
「だ、いじょーぶ!」
俺おでこにピタッと触れるエマちゃんに大丈夫だと伝え少し距離を取る。
そんな至近距離でコテンと首を傾げるエマちゃんが可愛すぎてヤバい…
おまけに俺のTシャツ着せてるけど、大きいからワンピース状態だし…彼シャツってこんなに萌えるっけ?
手出さないって決めてっけど、正直マジでやばい。
ここまで抑えれてることに誰か褒めてくれと思う。
そんな俺の心情なんて気付かないエマちゃん。
チラッと彼女を見れば俺は目を見開いた。
何故なら…
「ッ!エマちゃん…なんで泣いてんの?」
エマちゃんが泣いてたから。
きゅるっとした瞳で俺を見るエマちゃん。
『うっ…だって…全然目合わせてくれないから…』
その可愛らしい理由に俺はゴクンと喉を鳴らした…
そっと彼女に近づき、柔らかい頬を撫で顔を鼻先が触れるくらいに近づけた。
「ごめん…めっちゃエマちゃんが可愛いすぎて、抑えらんねぇから目逸らしてた」
『へっ?///』
再び首をコテンと傾けるエマちゃん…
エマちゃんって意外と天然かも。
「そーいうとこ。俺こーみえても結構余裕ねぇの、エマちゃんの前だと。だから…んっ//!」
だから心配しないでって言いたかった。
でもそれは言えなかった、言わせてもらえなかった。
だってエマちゃんにキスされてっから…
『んっ…乙夜くんなら…いいよ…?』