第2章 カノジョ 乙夜 影汰
『ちゅっ)私も乙夜くんが好き…』
「マジ…?」
まさかのエマちゃんからの告白に脳の動きが停止した。
やばっ、めっちゃ嬉しいんだけど…
マジ?って聞き返せば小さく頷くエマちゃん…
可愛すぎてぎゅーって抱きしめた。
「やばっ、マジで嬉しい…俺も好き」
雨が降ってる中俺たちは構わず抱きしめ合っていた…
そうすれば当たり前なわけで…
『くしょんッ!』
めっちゃ可愛いくしゃみをするエマちゃん。
そりゃ風邪引くに決まってる。
「エマちゃんごめん…」
『?…ッきゃっ!//』
俺はエマちゃんをお姫様抱っこして走り出した。
『此処…』
「俺ん家。ちょっと待っててタオル持ってくる」
そう、俺ん家にエマちゃんを連れてきた。
理由は近かったから。
別に連れ込んでどうこうするとかは…ない…
やっと両想いになったのにここでガッツいたら絶対嫌われるし。
とりあえず持ってきたタオルを彼女に渡した。
「はい、これで拭いて?風呂場はそこ。シャワー浴びて身体あっためて。制服は乾燥機入れてたらすぐ乾くし。それまでは俺の服着てて?はい、これ」
『えっ…』
不安そうな声を上げるエマちゃん。
そりゃそうか、付き合ってすぐの男の家に連れ込まれて着替えとか渡されたら怖いか…
「大丈夫、なんもしないから」
『違っ//…乙夜くんも風邪ひいちゃう…』
「なっ!///」
予想外の言葉に思わず変な声が出た。