第17章 甘いお仕置き 氷織 羊
ことの発端は数時間前…
今日は10月31日ハロウィン。
放課後、友達とハロウィンパーティーをすることになったのだ。
それぞれ仮装もしようとのこと…
なんの仮装にしようかと迷っていたんだけど…
「エマ!超似合ってる!!めっちゃ可愛い!!!」
『ありがと!』
「羊?エマの雰囲気ピッタリ!」
そう、私は羊の仮装にしたのだ。
もこもこのワンピースにツノのカチューシャを付けただけだけど、なかなかの上出来だと思う。
「ははーん、これは彼氏くんが喜びますなぁ」
『どーだろ…ちょっ!』
突然友達に腕を引かれた。
グイグイと引っ張られ、気が付けば見覚えのある場所に連れて行かれていた。
そこは…
「ん?おっ、エマちゃんやんけ…なっ!///」
『か、烏くん…』
彼氏の羊くんが所属するサッカーチームのグラウンドだったのだ。
"超可愛い!!"
"メイドとかポリスもおるやん!!…"
"あの羊ちゃん超可愛くねっ!?"
ちょうど休憩中なようでガヤガヤし出す周り…
烏くんは私の姿を上から下まで見ると…
「今日はハロウィンちゅーやつやったな、よう似合っとるで!」
『あ、ありがとう///』
「なっ!///(やばいな、氷織に見せたらブチギレるぞ…)」
恥ずかしそうに礼を言うエマがあまりにも可愛らしくて烏はつい頬を赤らめた。
それと同時にエマのこの姿を氷織に見せたらまずいと察知した。
可愛いー!っと声が響き渡る。
友達はファンサまでするかなりノリノリ…
幸い羊くんはトイレに行っているらしい。
こんな格好見られるの恥ずかしいし、なによりサッカーの邪魔をしたくない私は友達の腕を引き帰ろうとすると…
パシッ!
『ッ!…羊くん…?』