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奪い合う光の中で【ブルーロック】

第2章 新マネ登場


備品庫の廊下を進んで角を曲がると、突然誰かと鉢合わせた。

「っ――」

?「……!」

がさっ。

相手が手にしていた数枚のバスタオルが、床にふわりと落ちた。

「あ……す、すみませんっ」

慌ててが拾おうとしゃがみこむと、相手も同時に屈んだ。指先が少しだけ触れた。
そしてその時一瞬だけ、時が止まったような静けさが流れた。

彼はすぐにタオルを受け取り、ゆっくりと立ち上がる。

?「いや……こっちこそ。悪い。……あ、新しいマネージャーか?」

少し鋭い目つきの少年だった。
しかし真っ直ぐにこちらを見つめる瞳は、どこか誠実さを感じさせた。

「……あ、はい。天羽です。さっき、絵心さんの前で……その、自己紹介を……」

?「…」

(……返事、ない……? やっぱり嫌だったかな)

國「…ああ、見てた。國神錬介だ。よろしく」

鉢合わせた人物。それは國神であった。
彼は落としたタオルを整えながら、淡々と名乗った。

 

「今、洗濯室でタオルを補充するようにって言われて……えっと、ここで合ってるんでしょうか……?」

國「合ってる。……ちょうど俺も、洗濯済みのタオルを取りに来たところだ。一緒に行こう」

「えっ、あ、ありがとうございます……!」

自然な流れで國神に隣を歩かれながら、は胸の奥でそっと手を握った。

(……大丈夫。ちゃんとやれるようにならなきゃ)








國「あー…なんて呼べばいい?」

「あ、なんでも大丈夫ですよ。天羽でも、でも、マネージャーでも。ほんと、なんでも大丈夫です」

國「…そっ、か…じゃあ…天羽で。」

「私はなんて呼べば…」

國「…そっちも好きに呼んだらいい」

(なんか、怒ってる…?やっぱ女の私が来たのは嫌だったのかな…)

「じゃ、じゃあ…國神くんで」
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