第4章 忍び寄る影
その頃、ブルーロックの共有スペース。
いつも通りの賑わいの中、の姿がどこにも見当たらないことに潔が気づいた。
潔「さなさん、どこ行った?」
潔のその言葉に凪も千切も顔を見合わせる。
千「ずっとこの辺にいると思ってたのに…なんか変だな」
千切が不安げに言うと、國神はすぐに立ち上がった。
國「探そう」
4人はが居そうな場所を探した。
しかしなかなか見つからない。
4人は一度廊下のぶつかるところに集まった。
國「いたか?」
潔「いや、いないんだ」
千「こっちもダメだった」
凪「いつもこの時間帯に仕事してるところは大体見たんだけどね」
皆が、はぁ、と一息ついたとき、
ぐすっ……ぐすんっ……
國「ん?」
國神の耳には誰かが啜り泣く声が聞こえた。
潔「國神?」
千「どうかした?」
凪「…」
國「いや…」
國神は気のせいだと思った。
しかし、またぐすんぐすんと、弱々しく響く鳴き声が聞こえた。
國「気のせいじゃない…泣いてる声が聞こえる」