• テキストサイズ

奪い合う光の中で【ブルーロック】

第11章 愛し方の答え


國「——お前だからだ。だから、守りたいって思ってる」

その言葉に、の時間が一瞬止まったようだった。

(……今、初めて…名前……)

國神の声が、思ったより低くて、思ったよりも優しかった。
そのまっすぐな視線に、息を呑む。 

國「……名前で呼んでいいかって、ずっと聞きたかった。今じゃなきゃ、ダメな気がして」 

「……いいに、決まってるじゃん……」

胸の奥が、じんわりと熱くなる。
肩を抱かれたときのぬくもりが、まだ残ってる気がした。

(いつも強くて優しい人だけど……こんなふうに、誰かに真っ直ぐに言われたの、初めてかもしれない)

國「これは、義務感からでも責任感でもないからな」
國(ただ……を守りたいって、俺自身の願いなんだ)


吹き抜ける風の中で、國神がふっと目を細めて笑った。
その笑顔に、はまた胸の奥をぎゅっと掴まれた気がして、少しだけうつむいた。

風の音にまぎれて、名前をもう一度呼ばれたような気がした。
/ 175ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp