第2章 新マネ登場
「ふぅ…終わった…」
は額に少しにじむ汗をぬぐい、丁寧にお辞儀をした。
「ありがとうございます。助かりました。」
凪「別にいーよ。おかげでサボれたし」
千「サボるのはよくねーけど、これ1人じゃ大変だったろ」
千切は凪の方を見て諭すように言ってからの方を向いた。
「でも、こういう雑務をするために私がいますし…それなのに、すみません。選手のお二人に手伝わせてしまって…」
すると、の額に輪ゴムではじかれたような痛みが走った。
「え?」
思わず顔を上げると、少し膨れ面をした千切がこちらを見ていた。
手には輪ゴムは持っていない。
どうやらは千切にデコピンをされたようだ。
千「あんまそういうこと言うな」
は目を丸くしてキョトンとしていた。
凪「雑務とか、思ってない。今やって大変だったし、立派な仕事だと思うけど。」
「でも…」
千「はぁ…でもじゃない。マネージャーの仕事は雑務をすることじゃなくて、選手のサポートだ。どんな小さな仕事だったとしても、それが選手のためになることなら、雑務なんかじゃないぞ。自分のことそんな雑用係みたいに言うな。いいな?」
千切は言い終えると照れくさかったのか、視線を逸らし頭をかいた。
「は、はい…」