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ズルイヒト《寿嶺二》

第22章 ズルイヒト♭④-2




打ち付ける速度が早くなる。

キミから漏れる、何もかもが甘く感じて、どうかなっちゃいそう。動かす度に、キミの中はキュッとなって、限界が近い。



「愛梨ちゃ....も、無理、かも...っ」
「れ、れいじ、くんっ....ふっ!...アッ!!」



より一層キミに締め付けられて、声が出る。
キミの中は気持ちよくて、もっと深く、奥まで差し込めば、抱きしめられた。あぁ、愛梨ちゃん、ダメ、もっとキミを感じていたいのに。




ウッ、と声が出る。僕の欲望と一緒に。








































---心臓の音が聞こえる。




息は上がってて、身体が熱い。
それは愛梨ちゃんも一緒のようで、汗ばむキミを抱きしめて、この余韻を味わうのと同時に、じわじわと後悔が襲ってきた。




あぁ、やってしまった。





同意の上ではあるけれど、気持ちを伝えると決めた矢先に、欲に負けてしまった自分が情けない。でも、キミと触れ合っているこの時間が心地よくて、離れたくない。
嶺二くん...?と僕を呼ぶ声に、このままで居たい気持ちを堪えて、起き上がる。


後処理しなきゃなぁ、なんて考えてたら、愛梨ちゃんはじーっとこちらを見ている。それはもう、物凄く。うーん、流石にちょっと...その、コレを、なんとかしなきゃだから、見られてるのは恥ずかしいな。



その旨を伝えたら、ご、ごめんなさい!と枕に顔を埋める愛梨ちゃん。恥ずかしがるキミの背中に口付けたら、ひゃっ!?と飛び跳ねた。そんな反応も可愛くて、またくっついてしまう。
ついでに、手がキミの胸を掴んじゃったんだけど、漏れた声が色っぽくて、また反応してしまう。




ダメだ。調子に乗りすぎてはいけない。




無理やり起き上がって愛梨ちゃんから離れる。風呂場で冷たいシャワーを捻って頭を冷やす。欲望のままに、抱いてしまったことを反省しなきゃ。でも、さっきの愛梨ちゃんを思い出して、また熱がこもる。





....息子よ、君は素直だね。
その素直さを分けて欲しいよ。









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