第22章 ズルイヒト♭④-2
心臓が、脈打ってるのがわかる。
僕もだけど、きっとキミも。
キミの胸に手を伸ばして触れれば、驚いた声が上がる。服を捲って顔を寄せれば、そのまま吸い寄せられて、音が鳴る。
あっ...!と、今までと違う艶のある声に、もっと聞きたくなって、服を奪い取る。
素直にバンザイしてくれるキミが可愛くて、ちょっと心配になる。他の男に騙されないで欲しい。僕が言えるセリフじゃないんだけど。
「や、やだ...!は、恥ずかし...!」
「これからもっと、恥ずかしいことになっちゃうのに?」
「....っ!れ、嶺二くん、いじわる...」
「イヤ?」
「...いじわる」
.....可愛すぎるのも困りものだ。そんな真っ赤な顔で、僕を睨みつけても逆効果だし、嫌とは言わない辺りが、また嬉しくて、キスしちゃうんだ。
今度は唇だけじゃなくて、身体中に。その度に、キミの吐息が漏れる。
「ま、待って...!」
「いじわるだから待たない」
そんな返答をして、大事なところに触れる。
ちょっと不安だったんだけど、心配無い程度には感じてくれてるみたいで、安心したのと、同時に、高揚感。
僕はいじわるだから、愛梨ちゃんのそのお願いは聞けない、と指でなぞる。その度に、キミの身体はビクッとなって、声が出る。
可愛い...もっと聞かせて?
ヌルッと、指を入れれば、やっぱりまだキツイ。
「ぁ...!」
「...痛い?」
「う、ううん...っ..へ、変な...感じ...」
「ここは?」
「...い、痛くは、無いけど...」
「.....」
「....ひぁ!?」
見つけたかもしれない。愛梨ちゃんの良いトコロ。
明らかに反応が変わったキミは、僕の腕を掴んで離さない。
もっと感じて欲しくて、僕を受け入れて欲しくて、キミの聞いたことない声が聞こえる度に、昂ぶっていく。
今までに比べて大きく跳ねた所で、指を引き抜く。そのまま繋がりたい気持ちを抑え、なけなしの理性で、避妊具を付ける。
息が上がる。
キミが一瞬、こちらを向いて、顔を逸らす。
ダメだよ。僕を見て。
愛梨ちゃん
呼んだら、振り向くキミにキスをして、抱きしめた。
「ん...嶺二く...」
「ほんとにダメなら、止める気だったんだけど」
ごめんね