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ズルイヒト《寿嶺二》

第11章 ズルイヒト♮①-2






れいじくんの、スキに、してほしい






彼の瞳が一瞬見開く。

何か言ってた気がしたが、確認する間も無く、腰の動きが早くなる。
突かれる度に、痛みと、ゾワゾワが同時にあって、自分の声じゃないような声が、出てしまう。嶺二くんが漏らす声が、いつもより掠れてて、その声が聞きたくて、嶺二くん、と呼んでしまう。

その度に、キスされて、声が出せなくなる。

痛みも、苦しさも、ゾワゾワもあるけれど、目の前の嶺二くんを感じて、また涙が零れそうになる。その度に、ちゅって吸われて、涙まで甘いなんて反則、と余裕がない顔で言われて、キュゥと、胸が締め付けられる。



「愛梨ちゃ....も、無理、かも...っ」
「れ、れいじ、くんっ....ふっ!...アッ!!」





打ち付ける速度が上がる。途切れない艶声は、大きくなって、ぐっと奥に突きつけられる。なんだか良く分からない感覚がきて、怖くなって、嶺二くんにしがみつく。その瞬間に、嶺二くんが小さく呻いた。中でドクドクしているのがわかる。




息が上がる。身体の奥がジンジンして、凄く熱い。



何かがヌルっと抜ける感覚があった。どちらのものか分からない、汗や体液が混ざりあって、ぐちゃぐちゃだ。
呼吸を整えたくて、身体を離そうとするが、嶺二くんが離れてくれない。れ、嶺二くん...?と話しかけても、んー...と返事があるだけで、その腕は私を抱きしめたままだ。


どれぐらいこうしてただろう、嶺二くんがゆっくりと身体を離す。
すっかり慣れた暗さでも、嶺二くんの表情を読み取るのは難しくて、マジマジと見てしまう。はぁ、と嶺二くんから力が抜けるのが分かる。




「.....愛梨ちゃん」
「う、うん」
「流石に、そんなに見られると、ちょっと...」
「....!ご、ごめんなさい!!」




頬をポリポリとかいて、恥ずかしそうな嶺二くん。
そうだ、いわゆる事後直後なのだから、男の人だって恥ずかしいに決まっている。思わず枕に顔を埋めて、見ないようにする。クスッと笑い声が聞こえて、そのまま背中にキスされた。ひゃっ!?と声が出ると、あー、可愛いーとまた後ろから抱きつかれた。


心無しか、嶺二くんの手が胸を掴んでいるような気がする。
思わず、ん...と声が漏れると、嶺二くんが、はああああと息を吐いた。

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