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ズルイヒト《寿嶺二》

第5章 ズルイヒト④





「と!言う訳で、やって来ました遊園地~!」
「「温泉はどこへ行ったのだ(よ)」」
「ゆ、遊園地も、良いと思うよ~...」




あれよあれよと時は過ぎ、やってきたのはそこまで遠くないテーマパーク。
何故こうなったかと言うと、単純に皆の予定を合わせられるのが1日だけだったので、日帰りならもっと近くで行ける場所。そして、メンバー的に、あまり行った事が無いところにしようとなり、本日はこちら。
遊園地。




「まぁまぁ、ミューちゃん達も嫌いじゃないでしょ!それにほら!今ハロウィンイベントで、珍しいお菓子とかを、色んな場所で配ってるみたい!」
「ふん!ここからだとサウスエリアからだ。全部を制覇するまで帰らんぞ」
「ばっちり予習済みじゃないの」
「あはは」



そう、本日のメンバーは嶺二くん、私、カミュさん、私の友人と、見知った顔だ。カミュさんと嶺二くんも知り合いだったのは聞いていたが、こちらも仲が良さげ。
嶺二くんは誰とでも仲良くなれそうだけれど、カミュさんがこんなに楽しそうなのが驚きだ。改めて凄いなぁと思う。
私としては、親友がいるのでとても有難い。嶺二くんの人選に感謝と、ほんのちょっぴり、温泉に行けなかった事を残念がって、今日はしっかり楽しもう。





「なんで最初がお化け屋敷なのー!?」
「うるさいぞ寿」
「ホラーハウス入らないと、手に入らないもんね。お菓子」
「どんなのだろうね、お菓子」



最初はスカッとジェットコースターとかじゃない??の、ことぶ...嶺二くんの言葉虚しく、ドンドンお化け屋敷に向かって行くカミュさん。
ほんとに好きなんだな...と、分かってはいたが、好きな物への気迫を感じて感心してしまう。




「ここのお化け屋敷、結構本格的だって書いてあったもん!そんなに言うならミューちゃん1人で行きなよ!」
「貴様、ここの菓子は1人ひとつなのだぞ。数合わせだ。来い」
「ミューちゃん怖いからやだ!僕ちん愛梨ちゃんと一緒が良い~」



と言われて、後ろから肩を両手で掴まれる。う、うん、いいよ、一緒に行こうか。とお返事するとカミュさんは友達と一緒に先に進んでしまう。
後でね~とヒラヒラと手を振ってくれた友達に手を振り返して、私たちも順番を待つ。


すぐに順番が来たので、薄暗い中を進んでいく。
なるほど、結構本格的だ。



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