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EMPIRE PRINCESS

第1章 EMPIRE STORY





「...キミの瞳って綺麗だね」
「あ、ありがとうございます...」
「色が変わったのはなんで?」
「....私自身は、薄い茶色でございますが...」
「もしかして、相手の力に呼応して瞳の色が変わるの?」
「...恐らく」
「そっか、周りに力を持つ人なんて居ないから、僕たちが初めての相手ってことか。もっと検証しても良い?」
「私が力になれることでしたら」
「じゃあ決まり。僕はアイ、ファミリーネームは“美風藍”だよ」





ふぅ、と彼が息をふきかければ、ふわりと浮き上がる。突然の状態に、きゃっ、と悲鳴をあげるが、そのままお姫様抱っこされた。
アイの大きな瞳が更に近くなり、また顔を赤くするだが、それに呼応してか、僅かに瞳の色が変わる。



「また変わった...今度は力を使ったけど、さっきより濃いね。何か条件があるのかな」
「ど、どうなのでしょう...?」




ふむ、とを抱えながら考えるアイ。その光景を見て、やれやれと言った3人だが、パンパン、と手を叩いたのはレイジ。




「はいはい、研究熱心なのは良いけど、それ以上はまたにしたら?お姫様も、来たばかりで疲れてるだろうし」





ね?とウィンクをすれば、は、はい。と返事をする。その様子に、それもそうか、と頷くアイだが、を抱っこしたまま、離れようとはしない。






「まぁ、そんな訳だから皆も協力してよね」
「もっちろん!言われなくても僕はそのつもり」
「我が国の為とあらば、惜しむつもりはありません」
「....勝手にしろ」



うん、アイは頷いて微笑んだ後



「じゃあ、僕の部屋まで連れてくから、後はよろしく」
「ちょちょちょい待ちお兄さん!」
「なに?邪魔しないでくれる?」
「いや邪魔しますって!休ませたらとは言ったけど、連れ込めとは言ってないよ~!」
「なんで?彼女も休息できるし、僕も研究ができるし、一石二鳥じゃない」



キミもそう思うでしょ、と聞かれ、そ、そうですね...と濁す。
実際、慣れない土地に、顔も知らない王子との婚姻話。緊張してなかった訳ではない。
ましてや、相手は自国等取るに足らない、大国の王子。粗相してはならないと覚悟を決めてきたが、王子達の奔放さに、呆気に取られている。






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