第9章 この気持ち【爆豪】
そして
風邪が治ってしばらく経った頃。
私は訓練中に足を捻挫してしまった。
「痛っ.......!」
うずくまる私の元に
すぐ駆け寄ってきたのは爆豪だった。
爆「チッ、だから言っただろ、
無理すんなって......」
驚くほど優しい声でそう言うと
あなたを無言で背負って歩き出す。
「かっちゃん......ごめん.....」
爆「......うるせぇ。
しゃべんな。力抜いてろ」
おんぶされながら
あなたはそっと頬を彼の背中に預けた。
ぬくもりと
早くなっている鼓動が伝わってくる。
胸の奥がもう止まらないくらい熱くなる。
(言おう、今なら言えるーー)
「かっちゃん、私.....
.ずっと、かっちゃんのことがーー」
爆「.......オレも」