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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第29章 「善意の逆理 Ⅱ**」


「を助けるためには、ね」



僕の言葉に、が何度かまばたきをした。
少しずつ記憶の糸が繋がったのか、ハッと息を呑む。



「そうだ……っ、わたし、細井先生に襲われて……」



細井。
その名前を聞いた瞬間、腹の底でどす黒い怒りが渦を巻いた。


(……『Re:bloom』の件聞き出したら、あとで絶対に殺す。あと須和も)


湧き上がる殺意を、笑顔の下にきれいに隠す。
僕は不安そうに揺れる彼女の背中を、一定のリズムでさすった。



「そ。の中の『魔導』を落ち着かせるためには、こうするしかなかったってわけ」



まあ、他にも方法はあったかもしれないけど。
でも、あの時の僕には一番確実に思えたし。


僕は彼女の頬を両手で包み込んで、親指で目尻をそっと撫でる。



「心配しないでよ。ちゃんと責任は取るからさ」

「……っ」



は視線をさまよわせて、おずおずと僕を見上げた。



「……責任、って……?」



不安とほんの少しの期待が混ざったような声。
本当は、言葉の意味なんてちゃんと分かっているくせに。

僕の口から、はっきりとした答えが欲しくて。
でも自分からは聞けなくて、探るように僕を見ている。


(……ほんと、可愛いんだから)


そんな顔をされたら、またどうにかなりそうだ。



「責任は、責任だよ」



僕も、あえてはっきりとは言わなかった。

もちろん。
何かあれば、全部背負うつもりだ。
この先のことも。
彼女の身体も、心も、未来も。

その覚悟くらい、とっくにある。

でも、それを今ここで言うのは違う気がした。
彼女が欲しがっている言葉を、雑に渡したくはなかった。

そういうのは、もっとちゃんとしたくて。

……ほら。
僕って意外と、ロマンチストだから。


誤魔化すように、彼女の鼻先にちゅっと短く音を立ててキスをする。
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