第27章 「花の匂いは誰のもの**」
私のすぐ股下に、何か熱くて硬いものが当たっていることに気づいた。
(……こ、これは)
スマホ。
……なわけない。
そもそも先生のスマホ、テーブルの上だし。
じゃあ、これって――
それが何なのか頭が理解するよりも先に、身体中の熱が一気に顔へと集まっていくのがわかった。
「あ……っ、え、と……」
これは、もしかして……いや、もしかしなくても!?
声が出なくて、金魚みたいに口をパクパクとさせてしまう。
すると、そっぽを向いていたはずの先生が、にやりと口角を持ち上げた。
(……っ、やられた!?)
気づいた時にはもう遅くて、私の腰を掴む手に強い力が込められて。
「ひゃっ……!」
そして、下から上へと、ぐいっ、ぐいっと私にそれを何度も押し付けてきた。
「これ、擬似セックスみたいじゃない?」
「やめっ、お、押さないでっ……!」
「僕、この後学長と会合なんだけど。このままじゃ行けないからさ。……、なんとかしてよ」
「なんとかって、なんですか!?」
身を捩れば捩るほど、余計にその硬い部分が擦れてしまう。
直接触れているわけじゃないのに。
生々しい感触に、腰のあたりがぞわぞわと粟立つ。
(……っ、意識すると、余計……)
それに、誰か来ちゃったらどうするの……
でも、そんな不安とは裏腹に、身体はますます熱くなっていく。
「だめです。わたし、帰らなきゃ……っ」
ふるふると首を横に振って訴えてみるが、先生は内緒話をするみたいに耳元へ唇を寄せてきた。
「帰らせるわけないじゃん。それに、そんなに暴れると、余計に擦れて……もっと大きくなっちゃうよ?」
「……っ!」