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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第26章 「愛ほど歪んだ呪いはない」


「そうだ。今度は、あの有名な五条悟くんにも、一度ご挨拶しないといけないな」

「……やめておいた方がいいですよ、先輩」



硝子さんが心底面倒そうな声を出しながら、灰皿に視線を落とした。



「あいつは……なんて言うか。まともに相手をすると疲れるだけですから」

「はは。噂通りだね。ますます会ってみたくなるよ」



須和さんは硝子さんの忠告を面白がるように笑ってから、私を見た。



「じゃあ、さん。また」

「あの、門までお送りします」

「いいのかい? 助かるよ。高専は少し、迷路のようだからね」



須和さんは穏やかに微笑んで、先に立って歩き出した。
私は、まだ何かを考えているような表情の硝子さんに会釈をして、彼の背中を追った。







医務棟を出ると、少し傾きかけた太陽の光が、高専の石畳に長い影を落としていた。


須和さんの隣を歩きながら。
さっき医務室で聞いた言葉が、まだ頭の中でぐるぐると回っている。



『消えてなくなる、数グラム』



隣を歩く須和さんを見あげ、思い切って口を開いた。



「……あの、須和さん」

「ん?」



須和さんが、こちらへ少しだけ顔を向ける。



「さっきの、二十一グラムって話……。それって……魂のこと、ですか?」

「……」



私の問いに、須和さんは何も答えない。
ただ、穏やかな足音だけが続く。



「もし、その消えてしまった魂を、もう一度体に戻すことができたら。……生き返ることができるんでしょうか?」



言い終わってから、変なことを聞いちゃったかなとちょっと後悔した。
でも、どうしても気になったから。


須和さんは、歩く速さを少しだけ緩めた。



「……家入から、少しだけ聞いたよ」

「さんは、呪力とは違う特殊な力を持っているってね」



須和さんの眼鏡の奥の瞳が、私を真っ直ぐに捉えた。
その視線は、決して冷たくはない。
でも、心の中まで全部見透かされそうな、不思議な引力を感じた。
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