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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第23章 「可惜夜に眠る 後編①」


「君がやってるのは、二人が命懸けで貫いた愛を、勝手に罪に書き換えて、泥を塗るようなもんだよ。……それこそ、お父さんとお母さんに失礼でしょ」



その言葉は、優しくなんてなかった。
むしろ、私のこれまでの数年間を真っ向から否定するような、厳しい正論。


でも。
「君のせいじゃない」と言われるよりもずっと強く、私の心を揺さぶった。



「いい? 」



先生の大きな手が、私の頬を包み込む。
泣き腫らして熱を持った肌に、少し冷たい指先が触れた。



「呪術師である僕らは、普通の連中よりずっと『死』ってやつが身近にある。いつ誰がいなくなるかもわからない世界だ」



先生の視線が、私の心のずっと奥、底のほうまで見透かすように注がれる。



「……だからこそ。残された僕たちが、誰かの死を忌まわしいものにしちゃいけない。愛する人の最期を、悲劇とか罪悪感とか……呪いにすり替えちゃダメなんだよ」



先生の親指が、私の頬の涙の跡をゆっくりとなぞった。



「は、もう自分でわかってるでしょ」

「……え?」

「だから、あの犬の骨を……わざわざ届けに行ったんじゃないの」



先生の言葉に、小さく肩が揺れた。


(……あ)


そうだ。
私は、お姉さんに「自分のせいでカイザーくんを死なせた」って、一生自分を呪ってほしくなかった。
悲しくても。
真っ直ぐに愛されていた事実を知って、前を向いてほしかったから。



「君が背負うべきなのは、罪なんかじゃない」

「……二人が君に遺した、バカみたいに重くて、あったかい愛だけでしょ」

「それを呪いにするか、力にするかは……次第だよ」
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