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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第23章 「可惜夜に眠る 後編①」


「それはもう試した」

「え……?」



真希さんの言葉に、野薔薇ちゃんが手元の釘を弄りながら顔をしかめる。



「こいつら、分裂した後はそれぞれ独立した呪霊なのよ。だから破片を通して釘を打ち込んでも、数が多すぎて全体にダメージが分散しちゃう」

「そんな……」

「しかも、分散して弱くなった私の呪力をまるごと吸収して、余計に増えやがったわ」



それを聞いた虎杖くんが、あからさまにジト目を向けた。



「……だから、1階だけこんな数多いのか」

「うるさいっ、虎杖!! 私だけのせいじゃないわよっ!」



図星を突かれた野薔薇ちゃんが、顔を真っ赤にして怒鳴り返す。
私はそんな二人を横目に、狗巻先輩を見た。



「あの……狗巻先輩の呪言で、分裂しないようにするとかは……?」



先輩はネックウォーマーに口元を埋めたまま、少しだけ険しい顔をする。
代わりに、パンダ先輩が静かに首を横に振った。



「棘でも難しいだろうな」

「……だめ、ですか」

「ああ。こいつら一つ一つは低級だけど、数が増えきった今じゃ……全部合わせたら、特級呪霊並みだ。反動がデカすぎる」



特級呪霊、並み。
その言葉に、その場にいる全員の空気がピンと張り詰めた。


虎杖くんが、困ったようにぽりぽりと頭を掻いた。



「呪力ぶつけても増えるとか、倒しようがないな」

「……いや、一つだけある」



伏黒くんが玉犬の頭を撫でながら、静かに言った。



「中途半端な攻撃をするから吸収される。なら、分裂する暇すら与えないほどの超火力で、消し飛ばすしかない」

「それって……ビルごとぶっ放すぐらい規格外の力じゃないとと無理ってことか」


(ビルごと、ぶっ放すって……)


そんなこと、できるのは先生だけだ。
私たちじゃ、どう束になっても、この数を一瞬で消し飛ばすなんて不可能だ。
一体、どうしたら……
私にできること、あるのかな。


上の階からは、相変わらず不気味な足音が聞こえてくる。
音が大きくなり、すぐそこまで迫ってきているのが分かった。


みんなの顔に、はっきり焦りが浮かんだ、そのとき――
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