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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第21章 「可惜夜に眠る 前編**」


それから、試合は熱戦にもつれ込んだ。
お互いに1セットずつ取り合い、現在は3セット目。
点数は24対24。
どちらかが2点先取したら勝ちだ。



「チャンスボール! 釘崎、頼む!」

「任せなさい!」



虎杖くんが拾ったボールが、ネット際へ上がる。
野薔薇ちゃんが助走をつけて跳び上がった――その時だった。



「――っ!?」



足元の砂に足を取られ、野薔薇ちゃんの体勢が大きく崩れた。
スパイクを打とうとした腕が空を切り、身体がネットの支柱の方へと流れる。



「あぶなっ――!」



誰かの叫び声。
野薔薇ちゃんは空中で体勢を直そうともがくけれど、慣性で身体は止まらない。
このままじゃ、野薔薇ちゃんが――!


(――ダメっ!)


思考よりも先に、身体が勝手に動いていた。



「野薔薇ちゃんっ!!」



私は、野薔薇ちゃんとポールの間へ滑り込むように身体を投げ出した。
怖いとか、痛そうとか、そんなことは一瞬も考えなかった。
ただ、野薔薇ちゃんに傷がつくのだけは嫌だった。


ドガッ!!


鈍く、重い衝撃が私の肩と背中を貫いた。




「きゃぁっ!?」



野薔薇ちゃんが私の上に覆いかぶさるようにして倒れ込む。



「――ッ、う……」



痛みに、視界が一瞬白く飛ぶ。
けれど、私の目は宙に浮いたボールを追っていた。
まだ、落ちてない。
私が身体で受け止めた衝撃で、ボールが偶然にも相手コートへ弾かれていた。


ボトッ。



「あ」



虚を突かれたパンダ先輩が反応できず、ボールは砂の上に落ちた。



「……え、入った?」



25点目。



「やった……点数、入った……!」



私が笑うと、目の前の野薔薇ちゃんが真っ青な顔をして私を睨みつけた。
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