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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第21章 「可惜夜に眠る 前編**」


「ここの施設の“管理責任者”……五条先生になってますけど」

 

その瞬間。
全員の動きが止まり、ざわっ……と視線が黒板に集まった。
そこには確かに、『管理者:五条悟』と書かれていた。

 
真希さんが目を細め、低く唸るように言った。

 

「……おい、悟。まさかお前。私たちに“タダで”大掃除させようって腹じゃないだろうな?」



伏黒くんも続けて言い放った。

 

「前に伊地知さんが言っていたことがあります。五条先生が管理してる演習場が荒れ果てていて、学長から怒られてるって」 

「……」

 

その言葉に、場の空気が凍りつく。
先生はあからさまに口笛を吹いて、目線を泳がせた。

 

「さっっいってー!!」



野薔薇ちゃんの絶叫が、ボロ宿の梁を震わせた。



「生徒を何だと思ってんのよ! 便利屋じゃないのよ!! このバカ教師っ!!」



言うが早いか、野薔薇ちゃんは足元のスリッパを掴んで、先生に向かって全力で投げつけた。
それを合図に、堰を切ったように全員が動き出す。

 

「先生、さすがに引くわ!」



虎杖くんが、飲み終わった空き缶を投げる。

 

「明太子!」



狗巻先輩が小石を投げる。

 

「教育者としてどうかと思うぞ!」



パンダ先輩が黒板消しを投げる。


四方八方から飛んでくる“怒りの礫”。


けれど――
それらは全て、先生の鼻先数センチのところで、見えない壁に阻まれたように静止した。
スリッパも、空き缶も、チョークの粉が舞う黒板消しも。
宙に浮いたまま、微動だにしない。

 

「そんなことしても、無駄無駄~」

 

先生は余裕しゃくしゃくで、浮いているスリッパを人差し指でつついた。

 

「っの野郎……!!」

「術式解けっ……」

 

真希さんと野薔薇ちゃんがギリリと歯ぎしりをする横で、伏黒くんも心底嫌そうな顔をした。

 
圧倒的有利な立場を利用して、先生は反省するどころかケロッとしている。
この人、本当に最強だけど……最強に大人げない。
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