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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第21章 「可惜夜に眠る 前編**」


――コン、コンコンッ!

 

ドアを叩く音が、部屋に響いた。

 

「ー! いるのー?」

 

野薔薇ちゃんだ。
朝から来るなんて、どうしたんだろう……?


慌てて、パジャマの袖で目元をぬぐった。



「い、いるよ。ちょっと、待ってて」



声が少し上ずって、慌てて咳払いで誤魔化した。
ドアノブに手をかけ、唇の端を無理やり持ち上げる。
開ける前に、深呼吸を一つ。


(大丈夫。いつも通り、いつも通り……)


ドアを恐る恐る開けると、野薔薇ちゃんが腕を組んで立っていた。
今日は制服じゃなくて、カジュアルな私服。
野薔薇ちゃんの私服はいつも可愛い。



「……おはよう、野薔薇ちゃん」

「おはよ。っていうか何? 珍しいわね、あんたがまだ寝てるなんて」

「えへへ……夏休みだし……」

「寝癖、すごいわよ」

「えっ……」

 

思わず髪に手を当てると、野薔薇ちゃんが鼻で笑った。

 

「、私のメッセージ見てないでしょ」

 
(……あ)

 
スマホの通知が頭をよぎる。
さっき、確認しようとして結局見ていなかった。



「ご、ごめん……昨日、疲れて寝ちゃって……」

「はぁ。ま、いいわ。これから、原宿に買い物行くわよ」

「え、今から? 何の?」

「は? 水着に決まってんでしょ」

「……水着?」

 

思わず復唱すると、野薔薇ちゃんが盛大にため息をついた。

 

「あんた、聞いてないの? 明日からよ、明日!」

「え、何が……?」

「1、2年合同で4泊5日の夏合宿! 場所は――」

 

野薔薇ちゃんが、ぐっと身を乗り出してきた。

 

「五条家の別荘!」

「ぜーったい、プールかプライベートビーチあるに決まってんじゃない。水着、必須でしょ」

 

一気に距離を詰められて、私は思わず後ずさった。
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