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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第20章 「君の心をさらったその日から**」


「遺書だよ」

「……遺書?」

「そう。自分への戒めみたいなもん。 いつ死んでも後悔がないように、って言うでしょ?」

 

グラスを転がしながら、おばあちゃんはゆっくり言葉を選ぶ。

 

「だから、こうやって時々書いてるの。思ったこととか、伝えたいこととか」



グラスを転がる氷の音が、小さく響いた。 



「それに……残された人が、生きることに集中できるようにね」



おばあちゃんはくいっとグラスを持ち上げて、照れ隠しみたいに笑った。



「……なんてね。 ちょっといいこと言っちゃったわ」

「それに……家族も、もう私とだけだから」

「こうして残しておけば……私が死んでも、が考え続けなくて済むでしょ」


 
そう言って、ノートを閉じて、グラスに入ったお酒を飲み干した。




生きてる人が、生きることに集中できるように……か。

呪術師である以上、仲間の死はつきもので。
僕たちは死んだ仲間の意志や夢を継いで、生きていく。
……でも、それはある意味、呪いでもある。


僕が死ぬなんて、ありえないんだけど……
もし僕に何かあったら、悠仁たちには五条悟という存在を忘れて、それぞれの強さで生きていってくれたらとも思う。

あー、でもには……
そんなふうに割り切れないかも。
 


僕はもう少しおばあちゃんと話がしたくて、向かいに腰を下ろした。



「でも……そう簡単には割り切れないのが人間でしょ」

「はは、そうだね。そこが人間の可愛いところでもあるね」



おばあちゃんは、空になったグラスを見つめながら言った。



「先生は、悲しみを癒す方法って知ってる?」

「悲しみを癒す? そんなのあるの?」



僕が問い返すと、おばあちゃんは頷いた。
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