• テキストサイズ

【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第20章 「君の心をさらったその日から**」


ふぅ……お腹いっぱい。


気づけば、寿司桶の中はほとんど空。
端に寄せられた数貫を残して、私はそっと箸を置いた。


ふとおばあちゃんを見ると、グラスを覗き込んでいる。

 

「あら……もう、お酒ないわね」

 

そう言って、テーブルの上を見回し、「チューハイがあったはずなんだけど」と、きょろきょろ探し始めた。

 

「おばあちゃん、もう飲み過ぎだよ」

「え〜? まだ平気よ」

 

お酒を探しに立ち上がろうとするのを見て、
思わずおばあちゃんの腕に手を伸ばす。

 

「ほら。今日はここまで」



おばあちゃんは少しだけ口を尖らせて、

 

「……はいはい」

 

渋々って感じでうなずいた。
私はおばあちゃんの手からグラスを取り上げ、 

 

「はい。これ飲んで」

 

代わりにウーロン茶を差し出した。
なのに、おばあちゃんは受け取らずに、私の顔をじっと見つめている。


 
「どうしたの? もしかして、具合悪い?」

 

おばあちゃんは首を横に振って、静かに微笑んだ。

 

「……、よかったね」

 

たったそれだけ。
でも、いつものおばあちゃんと違っていて。
聞き返したいのに、なぜか言葉が出ない。


(おばあちゃん……?)


私はただ、おばあちゃんの目を見返すことしかできなかった。


 
そのとき――








「五条さん!! それ、飲んじゃだめです!!」



伊地知さんの慌てるた声と同時に、先生が見慣れない缶を口に運んでいた。
ごくりと音を立てて、先生がそれを一口飲み込むと――
/ 575ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp